当院の取組
医療法人社団博倉会 理事長 伊藤 順
1. 職場におけるハラスメントは、労働者の個人としての尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為であるとともに、労働者の能力の有効な発揮を妨げ、また、当院にとっても職場秩序や業務の遂行を阻害し、社会的評価に影響を与える問題です。
妊娠・出産・育児休業等に関する否定的な言動は、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの発生の原因や背景になることがあり、また、性別役割分担意識に基づく言動は、セクシュアルハラスメントの発生の原因や背景となることがあります。このような言動を行わないよう注意しましょう。
2. 我が社は下記のハラスメント行為を許しません。
2-1「就業規則第10条⑪病院の風紀、秩序を乱すような言動又は行動をしてはならない。
2-2「就業規則第10条⑲セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントまたはこれらに類する人格権侵害行為により、他の従業員に不利益を与えたり、職務遂行を阻害するなど、職場の環境を悪化させてはならない。
2-3「就業規則第10条⑳通勤途上または事業場において、痴漢行為。性差別またはセクシュアルハラスメントに該当する言動をしてはならない。
2-4「就業規則第11条 育児休業等に関するハラスメントの防止」
すべての従業員は第1条~第12条の制度の申出・利用に関して、当該申出・利用する従業員の就業環境を害する行動を行ってはならない。 上記2-1~2-4とは下記の通りです。
(例)
<妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント>
①部下又は同僚による妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用を阻害する言動
②部下又は同僚が妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置を利用したことによる嫌がらせ等
③部下又は同僚が妊娠・出産等したことによる嫌がらせ等
④部下による妊娠・出産、育児・介護に関する制度や措置の利用等に関し、解雇その他不利益な取扱いを示唆する行為。
⑤部下が妊娠・出産等したことにより、解雇その他の不利益な取扱いを示唆する行為。
<セクシュアルハラスメント>
⑥性的な冗談、からかい、質問
⑦わいせつ図画の閲覧、配付、掲示
⑧その他、他人に不快感を与える性的な言動
⑨性的な噂の流布
⑩身体への不必要な接触
⑪性的な言動により社員等の就業意欲を低下させ、能力発揮を阻害する行為
⑫交際、性的な関係の強要
⑬性的な言動に対して拒否等を行った部下等従業員に対する不利益取扱いなど
3. この方針の対象は、正社員、嘱託社員、派遣社員、パート・アルバイト等当社において働いているすべての労働者です。
妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントについては、妊娠・出産等をした女性労働者及び育児休業等の制度を利用する男女労働者の上司及び同僚が行為者となり得ます。
セクシュアルハラスメントについては、上司、同僚、顧客、取引先の職員の方等が被害者及び行為者になり得るものであり、異性に対する行為だけでなく、同性に対する行為も対象となります。また、被害者の性的指向又は性自認にかかわらず、性的な言動であればセクシュアルハラスメントに該当します。
相手の立場に立って、普段の言動を振り返り、ハラスメントのない、快適な職場を作っていきましょう。
4. 職員がハラスメントを行った場合、就業規則第49条「懲戒の事由」①~②項に当たることとなり、処分されることがあります。その場合、次の要素を総合的に判断し、処分を決定します。
①行為の具体的態様(時間・場所(職場か否か)・内容・程度)
②当事者同士の関係(職位等)
③被害者の対応(告訴等)・心情等
5. 相談窓口
職場におけるハラスメントに関する相談(苦情を含む)窓口担当者は次の者です。電話、メールでの相談も受け付けますので、一人で悩まずにご相談ください。
また、実際に生じている場合だけでなく、生じる可能性がある場合や放置すれば就業環境が悪化するおそれがある場合や上記2に当たるかどうか微妙な場合も含め、広く相談に対応し、事案に対処します。
理事 | (内線38) | (女性) |
事務部 | (内線46、メールアドレス info@ito-hp.jp) | (男性) |
外部相談窓口 | 石川労働局 | (電話076-265-4429) |
相談には公平に、相談者だけでなく行為者についても、プライバシーを守って対応しますので安心してご相談ください。
6. 相談者はもちろん、事実関係の確認に協力した方に不利益な取扱いは行いません。
7. 相談を受けた場合には、事実関係を迅速かつ正確に確認し、事実が確認できた場合には、被害者に対する配慮のための措置及び行為者に対する措置を講じます。また、再発防止策を講じる等適切に対処します。
8. 当院には、妊娠・出産、育児や介護を行う労働者が利用できる様々な制度があります。
派遣社員の方については、派遣元企業においても利用できる制度が整備されています。まずはどのような制度や措置が利用できるのかを就業規則等により確認しましょう。制度や措置を利用する場合には、必要に応じて業務配分の見直しなどを行うことにより、上司や同僚にも何らかの影響を与えることがあります。制度や措置の利用をためらう必要はありませんが、円滑な制度の利用のためにも、早めに上司や事務部に相談してください。また気持ちよく制度を利用するためにも、利用者は日頃から業務に関わる方々とのコミュニケーションを図ることを大切にしましょう。 所属長は妊娠・出産、育児や介護を行う労働者が安心して制度を利用し、仕事との両立ができるようにするため、所属における業務配分の見直し等を行ってください。対応に困ることがあれば、当院事務部に相談してください。
9. 職場におけるハラスメント防止研修・講習も行っていますのでふるってご参加ください。
平成29年2月2日制定 同日施行